2017年8月3日 系統学実習

系統学1で分子系統学の基礎と原理を、系統学2では分子時計などを応用した最新の解析法について議論をしますが、この系統学実習では、系統樹推定と分岐年代推定についてプログラムの使用方法の紹介と実際の分子データを使った演習を行います。具体的には以下の話題提供を行います。

  1. 尤度の推定とモデル選択

最尤法による系統解析の基礎としてPAMLパッケージのBASEMLおよびCODEMLプログラムを用いて、類人猿のミトコンドリアゲノムデータをもとに塩基配列およびアミノ酸配列からの尤度の推定およびAICによるモデル選択について学習します。選択されたベストモデルを用いて大型類人猿間の系統関係を推定します。

  1. 最尤法による系統樹推定

解析に用いる配列の数が増えると、存在しうる系統樹の樹形数は爆発的に増加します。天文学的な数の樹形の中から効率的に最尤系統樹を推定するために様々なアルゴリズムが考案されていますが、ここではRAxMLプログラムを用いて哺乳類の系統解析を行います。

  1. 分岐年代推定

生物進化と地史的イベントとの関わり、生物間の共進化などを理解するうえで信頼性の高い分岐年代推定は必要不可欠です。ここでは最初に分子時計について学習したのちに、厳密な分子進化速度の一定性を仮定しないベイズ法による緩和型分子時計による分岐年代推定を学習します。ここではPAMLパッケージのMCMCTREEプログラムを用います。