2017年8月5日 人類進化2

人類進化に関する研究は、古人類学や考古学などがこれまでの中心であったが、1980年代になり現生生物のDNAが分析できるようになると、DNAを用いた系統関係から人類進化が議論されるようになった。それにより、それまでの人類進化の主要な考えであった多地域進化説は支持されなくなり、アフリカ起源説がホモ・サピエンスの進化を示す基本的なモデルとされるようになった。2010年になり、次世代シーケンサーが旧人のゲノム分析に適用されると、ネアンデルタール人やデニソワ人など、旧人段階の系統との混血があったことが明らかとなり、ホモ・サピエンスの成立過程はより複雑であることがわかってきている。
古代人ゲノム分析は旧人に限らず適用されており、古代人のゲノム情報は、古代から現代への遺伝的変遷を辿る上でも重要な情報を与える。それらは例えば、狩猟採集民と農耕民の系統関係と混血の歴史など、古代人集団同士や現代人との系統と混血の評価を行う際に重要となる。本講義では具体例として日本列島の古代人、特に縄文時代人に焦点を当てて、日本列島人の起源と成立について論じる。
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